国葬反対デモに参加

先日、国葬反対デモに国会議事堂前まで出かけてきました。
ずっとどこかのタイミングで行くことができたら、と思っていたのですが結局国葬当日となってしまいましたが、抗議の意を表す1人になりたい、と思い立ってひとり電車に乗り込みました。

国葬は終わりましたが、この件に関しては国会できちんと議論し、検証をしっかりとしてもらいたいと思ってます。

そもそも「国葬」(国葬儀と言ってますが)は、今の憲法が制定される前、大日本帝国憲法時代のもの。現行憲法には記されていません。一体何が問題なのでしょうか。

目次

1.法的根拠がない
2.憲法違反の可能性がある
3.多額の税金が使われるのに国会で決定せず閣議決定で決めてしまった

1.について。ここについては、毎日新聞の記事で紹介されていたものを引用させてもらいます。

 つまり政府の説明によれば、国葬の根拠は閣議決定である。内閣府設置法は直接の根拠ではなく、あくまでも閣議決定の対象となる「行政の作用(行政権に属する事務)」と解することの理由になる法律という位置づけだ。このため8月31日の首相会見を除けば、設置法については根拠という言い方を巧みに避けているように見える。

2022/09/07 国葬の「法的根拠」は何か 毎日新聞 https://bit.ly/3BMPfc8

この記事にもあるとおり、そもそも「国葬」ではなく「国葬儀」だ、というこの違いの説明もなかったと思います。この辺もきちんと国会で追及していってもらいたいと思います。

2.については、法の下の平等に抵触するのではないか、ということ。思想、良心の自由や、宗教上の儀式などへの参加を強制されないことは、先の大戦後に国葬令を廃止したことにも繋がります。現職国会議員、しかも元総理大臣を務めた権力者が象徴化され礼賛されることにはならないのか。実際、安倍さんが亡くなってすぐに国葬を決めたわけですが、彼には数々の評価があり、もちろん高い評価もあるのかもしれませんが、私の中では憲法を壊し、省庁を壊し、国会を壊した張本人だと思っていますし、自民党の村上誠一郎さんの言葉を借りれば「財政、金融、外交をぼろぼろにし、官僚機構まで壊した。」本当にその通りだと思っています。その評価も分かれる中、何故こんなに性急に決めてしまったのでしょうか。

3.については、税金をどのように使うのかを国会の審議なしに決めてしまったことは「財政民主主義」に反するとも言われています。これを議院内閣制に詳しい成蹊大の高安健将教授(比較政治学)は以下のように説明しています。

-安倍政権の特徴は。  
「国会論議や国民の目を避け、正当性を取り繕うべく閣議決定が多用された。(安全保障法制を成立させるため)違憲とされていた集団的自衛権の行使を可能とする憲法解釈の変更も閣議決定が先行した。本質的な憲法論議を欠き、憲法に忠実であろうとした内閣法制局の長官の人事にも介入してしまった」

2022/09/26 西日本新聞 「法の支配ではなく人の支配に」国葬で浮かんだ閣議決定の問題点 https://bit.ly/3SpqhXE

そもそも、このように大事なことを閣議決定で決めてしまえるとするのなら、国会は要らないということ、そして国会議員を選んでいる国民の意見も聞かないということになってしまうと私は考えます。聞く耳を持つと自認する岸田首相は、本当に国民の声を聴くというのならば、国民の6割が国葬には反対するという世論結果から考え直すことはできなかったのでしょうか。

結局のところ、今回のこの件でわかったことがひとつあります。それは、内閣人事局で官僚の人事権を掌握し、様々な問題を引き起こした安倍元首相の手法をそっくり岸田首相が受け継いでいるということ。こんな時代がいつまで続くのでしょうか。こういうことがまかり通る世の中にしてはいけないと強く思います。公文書の改ざん、国会での虚偽答弁、内閣法制局を巻き込んだ勝手な解釈・・・。私たち政治に関わる者がしっかりと皆さんに問題を提示して、このねじ曲げられてしまった政府をきちんとただしていくことが大事なんだなと強く思った次第です。

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